宗教ごとに異なる葬儀の特徴とは?仏教・神道・キリスト教・創価学会・無宗教の葬儀を解説
日本では葬儀の多くが仏教式で行われますが、神道やキリスト教、創価学会の友人葬、無宗教の葬儀など、宗教や信仰によってその形式は異なります。
近年は家族葬や直葬といった新しいスタイルも増えていますが、故人や遺族の意向に沿った葬儀を行うためには、それぞれの宗教ごとの特徴を理解しておくことが大切です。
本記事では、代表的な5つの宗教における葬儀の特徴や流れについて解説します。
仏教の葬儀について
日本で最も一般的な葬儀の形式が仏教の葬儀です。主に以下のような特徴があります。

仏教葬儀の特徴
- 僧侶による読経と焼香が行われる
- 故人に戒名(法名)が授けられる
- 通夜、葬儀・告別式、火葬、初七日法要といった流れがある
- 宗派によって儀式の細かい違いがある(浄土宗、真言宗、曹洞宗など)
仏教葬儀の流れ
- 通夜:葬儀の前日に行われ、遺族や参列者が故人を偲ぶ
- 葬儀・告別式:本葬儀が執り行われ、僧侶による読経や焼香が行われる
- 火葬:故人を荼毘に付し、遺骨を納める
- 法要:初七日や四十九日などの節目に供養が行われる
神道の葬儀(神葬祭)について
神道では仏教のような「成仏」の概念はなく、故人の霊が祖霊となると考えられています。そのため、葬儀の流れも仏教とは異なります。

神葬祭の特徴
- 僧侶ではなく神職(神主)が儀式を執り行う
- 「霊前祭」「帰幽祭」「葬場祭」などの儀式がある
- 焼香ではなく「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行う
- 仏教の法要にあたる「霊祭」があり、50日祭が最も重要視される
神道葬儀の流れ
- 帰幽祭:故人が亡くなったことを神々に報告する
- 通夜祭・遷霊祭:霊を霊璽(れいじ)に遷す儀式
- 葬場祭:故人を送り出すための葬儀
- 火葬:仏教と同様に火葬が行われる
- 五十日祭:仏教の四十九日にあたる供養の儀式
キリスト教の葬儀について
キリスト教の葬儀は、カトリックとプロテスタントで異なります。

キリスト教葬儀の特徴
- 聖書の朗読や賛美歌の斉唱が中心
- 故人の魂が天国へ導かれることを祈る
- 焼香ではなく献花を行う
- 火葬の後、納骨式を行うことが一般的
カトリックとプロテスタントの違い
- カトリック:ミサを行い、神父が葬儀を執り行う
- プロテスタント:牧師が式を進行し、より自由な形式の葬儀になることが多い
創価学会の友人葬について
創価学会では、僧侶を招かずに会員が中心となって進行する「友人葬」を行います。

友人葬の特徴
- 僧侶ではなく、学会員が導師を務める
- 「南無妙法蓮華経」の題目を唱える
- 焼香を行うが、戒名は授けられない
- 故人を偲ぶとともに、仏法の教えを再確認する
友人葬の流れ
- 導師(学会員)が進行を担当
- 読経・焼香が行われる
- 参列者が題目を唱える
- 故人の人生を振り返るスピーチなどが行われる
無宗教の葬儀について
無宗教の葬儀は、宗教的な儀式を行わず、自由な形式で執り行われる葬儀です。

無宗教葬儀の特徴
- 宗教的な要素を取り入れない
- 故人を偲ぶ会やお別れ会の形式が多い
- 遺族の意向に沿って自由に内容を決められる
無宗教葬儀の流れ
- 献花や思い出の映像上映などを行う
- 参列者がスピーチを行うことが多い
- 故人を偲ぶ時間を設ける
- 火葬と納骨が行われる
※無宗教の葬儀には決まった形式がないため、上記は一例となります。
宗教ごとの葬儀の違いまとめ
| 宗教 | 主な儀式 | 参列時の作法 |
|---|---|---|
| 仏教 | 読経・焼香・戒名 | 焼香を行う |
| 神道 | 玉串奉奠・祝詞奏上 | 玉串奉奠を行う |
| キリスト教 | 賛美歌・聖書朗読 | 献花を行う |
| 創価学会 | 題目を唱える | 焼香を行う |
| 無宗教 | 献花・スピーチ | 特に決まりはない |
おわりに
葬儀の形式は宗教や信仰によって異なり、それぞれに独自の儀礼や作法があります。大切なのは、故人の意思を尊重し、遺族が納得できる形で送り出すこ
また、参列時には宗教ごとのマナーを理解し、適切に振る舞うことが求められます。
葬儀は故人との最後の別れの場であると同時に、残された人々が新たな一歩を踏み出すための儀式でもあります。
それぞれの価値観や信仰に基づいた、心のこもった送り方を選んでいただければと存じます。
